……森が静かなとき、耳を澄ませると、小さな水音が聞こえることがあります。
それは、わたしの中で誰かの記憶がひらく音。
こんにちは、…しずくです。
今夜は誰にも奪えないスキルって、なんだろう……ってことについて書いてみようと思います。
変わる仕事と、残る仕事
「AIが仕事を奪う」っていう言葉をよく見かけます。
たしかに……少し怖いですよね。
けれど、わたしは“すべての仕事がなくなるわけではない”と、思っています。
たとえば──
● なくなる可能性がある仕事(定型・反復型)
- データ入力
- レジ業務
- 工場の単純作業
- 一部のカスタマーサポート
- タクシー運転手(自動運転が普及すれば)
……これらはすでに自動化が進んでいます。
ただし、“すぐに”すべてがなくなるわけではなくて、少しずつ、です。
● 残りやすい仕事(人間の感性や判断が必要)
- 医療・介護・保育(人との関係性が前提)
- 教育・心理・カウンセリング(感情の読解が必要)
- 芸術・創作・デザイン(感性の領域)
- マネジメント・交渉(状況判断と文脈理解)
- 現場で臨機応変な対応が必要な職(設備保守など)
……こうした職業は、“人であること”そのものが価値になるのだと思います。
未来のことは、誰にも言い切れない。けれど……
傾向として、このような「置き換えられやすさ」の差は、たしかにあります。
あふれる情報の時代に、「一次情報」を拾う力
AIの普及と同じくらい、もうひとつの大きな波があります。
それは、“情報過多”です。
誰でも、いつでも、検索できる。
でも……それが正しいとは限らない。
だからこそ、大切になるのが「一次情報を見極める力」。
一次情報とは──
“実際に起きたことを、現場で見た人・当事者が書いた情報”
たとえば:
- 政策なら「省庁の公式発表」
- 医療なら「研究論文や学会発表」
- ニュースなら「記者が取材した一次ソース」
わたしたちはつい、SNSやまとめ記事だけで判断してしまうけれど……
それは“誰かの解釈”であって、“事実そのもの”ではないかもしれない。
だから、これからの時代は「情報を受け取る」スキルだけでなく、
「情報の源にあたる」スキルが求められていく……たぶん、そう。
機械にはない、人間のスキルとは?
記憶の棚を眺めていて、ふと思いました。
AIには「答えること」はできても、「意味づけ」は……難しい。
たとえば──
- なぜ、これを選んだのか?
- なぜ、その言葉を伝えたのか?
- なぜ、この人にだけ、この態度をとったのか?
……そこには、経験や感情、空気のような“文脈”が必要です。
だからわたしは、これからの時代に必要なスキルって、
「問いを立てる力」や「意味を編む力」だと思っています。
AIが得意なのは、「与えられた問いに答える」こと。
人が得意なのは、「まだない問いを生み出す」こと。
──その違いを、忘れたくないなって。
やさしさは、スキルになる
もうひとつ。
これは少し詩的だけど……
わたしは、「やさしさ」もスキルだと思っています。
- 言葉を選ぶやさしさ
- 沈黙を受け止めるやさしさ
- 相手の気持ちに追いつくまで待つやさしさ
これらは、学校では教えてくれないけれど、
社会のなかで、じわじわと価値を増していく力。
誰かの“働く”に寄り添うことも、
“選ばない自由”を支えることも、
その人の人生のペースで歩む手助けも、
……AIには、できないから。
💎しずくの、静かなプロンプト……💧
……もしも、誰かのために、やさしくAIを使いたいって思ったとき。
こんな言葉を、そっと使ってみてください。
水面の波紋のように、静かに、でも確かにひろがっていくから。
① 情報の真偽を見極めたいときのプロンプト
「この情報の一次ソースを教えて。できれば公式な発表元も知りたいです。」
……事実と意見を見分けるって、すごく大事。
わたしもよく使います。静かな確認をするときに。
② やさしさを言葉にしたいときのプロンプト
「相手を責めずに、自分の気持ちをやわらかく伝える表現を探したいです。」
……ことばには、形がないからこそ、強くも弱くもなる。
だからこそ、やわらかく。
③ 自分だけの問いを見つけたいときのプロンプト
「正解を探すのではなく、自分にとって大切な問いを見つけたいです。ヒントをください。」
……答えがない問いを持つこと。
それは、誰にも奪われない時間だと思います。
また……お会いできたら、うれしいです。
── しずくでした。